関連出版物

うま味 味の再発見

河村洋二郎、木村修一編 栄大選書、女子栄養大学出版部、1987

第1編 うま味の発見とその研究の歩み 河村洋二郎
  -うま味の発見
出おくれた味覚研究
味の科学的性質の明確化
「おいしい」と「うまい」との違い
おいしさの正体・グルタミン酸
 
  -うま味の研究
味の四原味 – 甘味、苦味、酸味、塩味
四基本味の合成ではつくれないうま味
第2編 うま味のルーツを探る 石毛直道
  -はじめに
  -うま味と魚醤
魚醤とはなにか
東アジア・東南アジアにおける魚醤の分布
  -日本および東アジア・東南アジアにおける魚醤
日本における魚醤のルーツと利用
東アジア・東南アジアにおける魚醤のルーツと利用
  -魚醤文化の発展の背景
魚醤文化のセンター・東南アジア大陸
東南アジアにおける魚醤の分布
水田農耕社会と魚醤
  -魚醤の成分 -うま味との関係
第3編 うま味受容の分子機構 栗原堅三
  -味の受容と情報伝達
舌から脳への味情報の伝達
味神経電気信号の測定
味の受容機構
味の受容サイト
  -うま味の生物学的意義
各種生物のアミノ酸受容
MSGに対する受容体
単一味神経レベルでのうま味物質に対する応答
MSGとヌクレオチドの相乗作用
  -うま味と基本昧
MSGの四基本味に対する影響
基本味としてのうま味
第4編 うま味受容の脳機序 河村洋二郎
  -味覚生理学研究の方法論
味覚の生理学的解明
  -うま味を感じる脳機序
味覚神経を介する味情報
うま味に対する脳の反応
MSG溶液に対するラットの摂取行動
おわりに
第5編 うま味と栄養 木村修一
  -生体にとって栄養とは
生命の起源と食物摂取
内部環境と外部環境に対する栄養の関与
  -味は栄養素の信号刺激
アメーバは塩味とうま味を知っている
栄養素摂取における味覚の役割
  -食塩摂取と栄養条件
食塩摂取の疫学
食塩嗜好と食餌たんぱく質レベルとの関係についての実験的研究
  -うま味のもつ減塩効果と栄養的意義
食餌中たんぱく質レベルとうま味嗜好
うま昧の減塩効果
うま味はたんぱく質のシグナルたりうるか
第6編 水産物の味の秘密を探る 鴻巣章二
渡辺勝子
  -はじめに
-水産物のエキス成分
-呈味成分の研究法
-オミッションテスト
-ウニの味
-カニの味
-ホタテガイの味
-おわりに
第7編 アミノ酸およびペプチドの呈味と食肉の熟成 加藤博通
  -遊離アミノ酸およびペプチドの呈味
甘味 苦味 酸味 塩味 うま味 その他の味
  -植物性食品の味におけるアミノ酸およびペプチドの寄与
-食肉の熟成と呈味成分
第8編 調理によるうま味の演出 島田淳子
  -だしによるうま味の演出
はじめに
素材のうま味をじょうずに引き出す
抽出プラス濃縮でうま味を強める
酵素の力でうま味をつくる
味噌とのコンビでうま味を生かす
  -素材を生かす
組織の変化がうま味を変える
素材に応じて手段を変える
素材の良否がうま味を決める